M&Aグロースとは、企業の業績をアップさせたり、事業を成長させたりするための経営戦略の一つです。
その中でも特に、M&Aを通して自社が持っていない技術やノウハウなどの経営資源を外部から調達する手法を広く指します。
企業を効率的に成長させる方法として注目を集めています。
M&Aグロースの解説
企業を買い取れば、その企業が持つ技術やネットワーク、商品やサービスなどの資源を手に入れることができます。
M&Aグロースとはそれらを利用して効率的に企業を成長させようとする手法です。
グローバル化が進んだ現代社会においては、スピード感を持って企業を発展させることが求められるようになりました。
その風潮に伴い、M&Aグロースという言葉が使われるシーンも増えています。
M&Aグロースの利点と欠点
利点 : 事業を拡大できる
自社にない資源を確保することで、シナジーを生み出し既存事業を強化できます。
また、新たな分野への進出も図れます。
技術の開発や人材の育成には莫大なコストも時間もかかりますが、M&Aを行うことで必要なお金や、時間を短縮できる効果が期待できます。
欠点 : 統合に失敗するリスクがある
複数の企業が一つにまとまるのは容易ではありません。
一般的に、M&A後にはPMIと呼ばれる統合プロセスが行われますが、その実施にコストがかかります。
うまくいかなければ人材の流出に繋がるかもしれません。
また、想定した通りの相乗効果が発揮されず、利益がマイナスになる可能性も十分にあります。
M&Aグロースとオーガニックグロースの違い
オーガニックグロースとは、既に自社が有する技術や資産を活かして企業を成長させることです。
自律的成長と呼ばれることもあります。
買い取りを通じて外部から資源を取り入れる形を取るM&Aグロースとは対照的なアプローチと言えます。
現代においては、グローバル企業が経営計画を策定する際に、どちらの手法を取るのかを話し合うことが一般的だとさえ言われています。
企業が成長戦略を描く際の重大な軸と捉えられているのです。
要点のおさらい
- M&Aグロースとは、企業が用いる成長戦略の一種で、企業の買収を通して外部から経営資源を手に入れるやり方です。
- 事業の拡大には有効ですが、企業同士の統合がうまく運ばなければ、想定した利益を得られないリスクがあります。
- M&Aグロースは、内部のリソースを駆使して企業を成長させるオーガニックグロースとは対照的です。