IPOとはInitial Public Offeringの略で、日本語では新規株式公開と訳されます。
具体的には、上場していない会社の株式を初めて証券取引所に上場させ、株式を公開することを指します。
IPOにより一般の投資家が広く株式を取得できるようになり、企業が資金調達を行いやすくなります。
IPOの解説
IPOとは、市場に新しく株を公開することを指します。
日本のスタートアップやベンチャー企業は、出口戦略としてIPOを目標に掲げていることが多いです。
ちなみに、利益を出せる確率が高いとしてIPO株は投資家から人気を集めています。
IPO株は多くの人に買ってもらえるよう価格が安く設定されているため、IPO株が市場に売り出されると値が上がる可能性が高いのです。
IPOはメリットも多い一方で、多くの関係者を巻き込むため責任も伴います。
IPOのメリットとデメリット
IPOの最大のメリットは資金調達が容易になることです。
事業を拡大したくても資金が不足しているという場合に、一般の投資家から広く調達できます。
また、上場することで社会的な知名度や信用度が大きく向上するため、優秀な人材が採用しやすくなることも期待できます。
さらに、社内の管理体制が強化されることで、健全な企業経営が行えるというメリットも挙げられます。
ただし、デメリットもあります。
例えば、会社情報の開示義務や株主への配慮は上場企業には必須です。
外部の株主を経営に入れることで、大胆な投資や大きな事業変革は難しくなります。
また、上場の準備や維持にはコストがかかるため、資金調達能力や事業の成長に拍車がかからなければ、デメリットばかりが生じるリスクがあります。
M&AとIPOの違い
IPOとよく比較されるのがM&Aです。
M&Aは新規事業への参入や事業拡大を目的として、複数の会社が事業の譲渡や買収を通じて協力することを指します。
IPOは、市場の状況が好調であれば回収できる金額が上がり続けるため、利潤も大きくなりますが、上場に伴うコストと時間が必要です。
創業者利益の視点で考えると、M&Aはコストを抑えて手っ取り早く現金を手に入れたい方に向いています。
逆に、市場から集めた資本を投入することで継続的に拡大できる見込みのある事業であれば、IPOの方がメリットは大きいと言えます。
要点のおさらい
- IPOは新しく株式を公開することを指し、新しく設立された会社が目指すことが多いです。
- IPOは資金調達や社会的な体制の面でメリットも多いが、コストがかかる、社会的な責任が伴うというデメリットもあります。
- M&Aは事業がまだ小さい段階や短期的なスパンで利益を出したい場合に、IPOは事業を長く継続できる場合に向いています。