破産という言葉は所有する財産を全て失うという意味を持ちます。
一般的には、個人や企業が借りたお金を返せなくなった状態や、その場合に採られる手続き全体を指します。
個人の場合は破産申請を行い、支払い能力がないと認められれば、借金が帳消しになります。
破産の解説
破産を申告したからといって誰でも認められるわけではなく、一定の条件があります。
まず申告者の資産が調査され、本当に借金を支払えない状態なのかが確認されます。
この判断は金額の大小そのものではなく、その人の支払い能力と金額を比べて行われるのが特徴です。
借金が払えない状態だと認められた場合は、その時点で持っている資産を利用してできる限り負債を支払います。
しかしこの時点では、借金の支払い義務は残っています。
支払いが不可能だと認められた後に、借金をした経緯がチェックされるのです。
理由や経緯が正統だと見なされてはじめて借金がゼロになるということは注意すべきポイントです。
破産は個人が行う自己破産と企業が行う法人破産に分けられます。
自己破産と法人破産の違い
法人破産には免責手続きが不要
個人の場合は、破産を申請した後で免責手続きを行いますが、法人の場合は免責手続きがありません。
これは、企業が破産すると企業自体が消えるため、それに伴って借金も消滅するからです。
法人破産はより緊急度が高い
企業は多くの関係者を巻き込んで成り立っています。
資金がうまく回っていないことが伝わると、お金を貸している人によって会社の資産が奪われるリスクも存在します。
破産を申請する利点と欠点
自己破産の利点と欠点
最大の利点は、借金の支払い義務が免除されることです。
また、手続きが始まると、お金を貸した側の人が強制的にお金を徴収することが不可能となります。
一方、欠点としてはブラックリストに入り、5~10年間はお金を借りられなくなることが挙げられます。
破産者として氏名と住所が発行紙に掲載されることも欠点です。
法人破産の利点と欠点
個人と同じく、あらゆる借金から解放されることが利点です。
また、破産した企業は消滅しますが、新しく会社を設立できます。
欠点は、企業の信用度が下がることや、従業員を解雇しなくはならないことが考えられます。
要点のおさらい
- 破産とは、借金を支払えないことを申請し認められることで、借金の支払い義務から逃れる手続きです。
- 破産は個人と法人の場合に分類され、個人は免責が認められれば支払いが免除されるのに対し、法人には免責手続きが存在しません。
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自己破産と法人破産に共通する利点は借金をゼロにできることですが、欠点も存在します。