社債とは、企業が発行する債券のことを指します。
社債を発行する最大の目的は、投資家から資金を調達し企業経営に活かすことです。
社債には金額に加えて返済期限や利息率が記載されており、企業がお金を借りたという事実を証明する役割を果たしています。
社債の解説
社債とは、資金の調達を目的として企業が発行する債券のことです。
企業にとっては迅速に資金を調達でき、投資家にとっては他の金融機関と比べて高い利息を得られるため、
双方にメリットがある仕組みと言えます。
最も一般的な普通社債の他にも、あらかじめ決められた条件下で社債を株式に変更できる転換社債や、
その企業の株式を事前に定められた価格で購入できる権利がついたワラント社債があります。
社債と株式の違い
同じく企業が発行するものとして株式がありますが、仕組みは全く異なります。
株式は投資家が自発的に購入し出資を行っているため、企業は株式の所有者に対してお金を支払う必要はありません。
投資家は株式の変動に応じて利益や配当金を獲得できます。
それに対して社債は、あくまでも企業がお金を借りていることの証明です。
そのため、当然ながら企業は社債の所有者に対して支払いの義務があります。
記載されている期限になると支払った額に利息が上乗せされて返金されるのが基本です。
ただし、企業が破産した場合や経営が難しくなった場合は、お金が戻ってこない場合があるため注意する必要があります。
社債を手に入れる際の注意点
企業の信用度をチェックする
経営難や倒産などで投資した額が戻ってこなかったり、利息が支払われなかったりする可能性があります。
このような事態を防ぐために、社債を購入する際は、企業の信用度を測ることが必須です。
S&P(スタンダード&プアーズ)や、ムーディーズといった格付け機関が発表する指標を参考にすると良いでしょう。
返金されるまでの期間を把握する
社債は返金されるまでの期間が事前に決められています。短くて3年から5年、長いと10年ほどを要することもあります。
さらに、社債は価格の変動が大きい金融商品であるため、期間の途中で換金すると損失を被るリスクがあります。
すぐに必要な資金を利用することは避け、余裕がある資金を活用するのがおすすめです。
要点のおさらい
- 社債とは、企業が資金調達を目的として発行する債券のことで、発行した企業がお金を借りたことを証明する役割があります。
- 社債の場合は企業に支払い義務がありますが、株式にはありません。
- 社債を手に入れる際は、損失を出すことを避けるため企業の信用度や返金されるまでの期間を前もってチェックしましょう。