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M&Aコラム

COLUMN

中小企業の生きる道~廃業せずに売る事業承継M&Aという考え方~

日本企業の大半を占める中小企業では、オーナー経営者が高齢となり、廃業の危機に瀕している企業も多くなってきています。これは、日本経済や雇用における深刻な課題でもあります。

どうすれば、オーナー経営者は後継者を見つけ、事業承継を円滑に進められるのでしょうか?その手法として、M&Aを中心に解説します。

この記事には解説動画があります。

動画では、記事内容をわかりやすく解説しています。
記事と合わせてご視聴いただくと理解がスムーズになるので、ぜひご覧ください。

 

 

中小企業と後継者難

中小企業庁が2017年に発表した「中小企業の事業承継に関する集中実施期間について(事業承継5ヶ年計画)」によると、2015年時点で中小企業の経営者が最も多い年齢は66歳で、いわゆる団塊世代のオーナー経営者が引退する年齢に差しかかっています。

さらに、その後2020年までの5年間で「30万人以上の経営者が70歳になるにもかかわらず、その6割が後継者未定」であり、事業承継が急がれる状況です。

さらに、2016年に日本政策金融公庫総合研究所が発表した「中小企業の事業承継に関するインターネット調査」によると、60歳以上の経営者のうち、廃業を予定する法人経営者は3割に上ります。

そのうちの3割は、同業他社よりも好業績であると認識しており、最低でも今後10年間は現状維持が可能と考えている経営者は4割に達します。

廃業の理由として、ビジネスの見通しが悪いことを挙げる経営者もいますが、後継者が見つからないことで廃業を余儀なくされている企業も少なくない状況にあります。

すなわち、事業承継できないことが理由で、雇用や技術が失われる可能性が高いのです。

■社長の平均年齢と交代率の推移


※帝国データバンク「全国社長年齢分析」(2017年)

事業承継の3つのパターン

事業承継は、誰を後継者にするかによって「親族」「従業員」「第三者」の3パターンに分けられます。従来は親族を後継ぎにすることが中心でしたが、近年は親族に限らず、広く承継者を求める傾向があります。

また、中小企業基盤整備機構がサポートする47都道府県に設置されている事業引継ぎ支援センターの相談窓口に2015年度で寄せられた案件は、約7割がM&Aによる第三者への承継となっています。

1 親族へ承継する

オーナー経営者であれば、心情的には親族に会社を譲りたいと思うことが多く、株主や従業員にも抵抗なく承継できるメリットがあります。

その一方で、経営者としての能力に欠ける後継者を選んでしまうリスクもあります。子供であっても承継を嫌がることは多くありますが、逆に兄弟など候補が複数人いる場合には揉めることもあります。

また、他人へ承継するよりも、税制面で有利になるケースもありますが、会社が資金を借り入れた際に金融機関が経営者に個人保証を求めていることも多く、その場合は後継者が借入金を相続することになります。

そのため、後継者の財産への配慮や心情から、引き継げない可能性もあります。

2 従業員などへ承継する

会社に長く勤務している従業員であれば、事業内容を熟知しているため、スムーズに承継できるという利点があります。

一般的に親族よりも候補者の選択肢は増えますが、経営者としての能力があるとは限らないため、不安がある場合にはヘッドハンティングなどで外部の人材を求めることになります。

オーナー経営者として会社を引き継ぐためには株式を売買することになりますが、従業員に多く買い取れる財力がないことも懸念材料です。

3 第三者へM&Aで承継する

M&Aなどによる第三者への事業承継では、候補者の選択肢は多く、さらに買い手とのシナジー効果が発揮される可能性を秘めています。

オーナーとしては、売却によって多くの収入が期待できます。ただし、理想的な相手を見つけるのは容易ではなく、M&Aプランナーなどの仲介業者に支払う報酬も必要です。

事業承継M&Aのメリットとデメリット

国も事業承継の対策を始めています。

先述した中小企業庁「事業承継5ヶ年計画」では、事業承継支援を集中的に実施し、補助金の拡充や小規模M&Aマーケットの育成、サプライチェーンや地域での事業統合・共同化支援など、支援体制や支援施策を抜本的に強化しています。

それでは、事業承継を目的としたM&Aには、どのようなメリットとデメリットがあるのかを整理してみましょう。

<メリット>

  • 社外にも目を向けて、幅広い選択肢から後継者(事業承継先)を選べる
  • 思い入れの強い事業を存続できるだけでなく、買い手企業やグループとの相乗効果によって、さらなる事業展開が見込める
  • 創業オーナーであれば、会社の株式を売却することによって「創業者利益」が得られ、労が報われる
  • 会社の借入れに対する経営者の個人保証や担保についても、買い手に引き継がれる
  • 従業員の雇用を継続できる
  • 廃業による取引先などへの迷惑を回避できる

<デメリット>

  • オーナーとして思い入れのある会社を第三者に委ねることに、抵抗感や心配がある
  • マッチングなどの過程で、非公開情報などが漏洩するおそれがある
  • 価格面など、希望する条件で売却できない可能性がある
  • 仲介業者への手数料負担が大きく、事業規模に対して見合わない場合がある

事業承継M&Aを行うために必要なこと

多くの中小企業では、買い手である大手企業に比べて公開されている情報に限りがあります。

十分な情報を得られないために、なかなか買い手が見つからないという懸念があるのです。

M&Aでのマッチングを成功させるには、売り手が知りたい情報を正確に提供する必要があります。

不正確な内容だと信頼を損ねることにつながり、せっかく興味を持った買い手との関係を悪化させてしまいかねません。

M&Aでは、交渉段階で多数の資料が必要で、業種や業態によっては特別な資料も準備します。

さらに、買い手候補の求めに応じて、追加資料が必要になることもあります。交渉時に用意する資料や情報には、次のようなものがあります。

 

  • 基礎資料

   定款、会社案内、株主名簿など

  • 契約資料

   各種契約書(取引先との契約書、賃貸借契約書、リース契約書一覧、保険契約書一覧など)

  • 財務資料

   月次試算表、決算書、税務申告書、事業計画書、固定資産台帳など

  • 人事資料

   就業規則などの各種規定、組織図、役員等の経歴書など

 

財務などの現状を正確に洗い出すにあたっては、特に中小企業では経営者の個人資産と会社の資産が曖昧になっていることが多いため、切り分けが必要です。

また、M&Aの交渉で納得感のある結果を得るには、事前に希望条件を明確に整理しておきます。

やはり気になるのは従業員の雇用が守られるのかという点ですが、それは単に雇用するというだけでなく、働きやすい条件や風土、人間関係で勤め続けられなければ退職者を生んでしまい、事業継続の面で意味のない結果になってしまいます。

また、これまで築いた信頼が継続できる品質やイメージを保てるかという点は、取引先などのサプライチェーンにも影響を与えるため、とても重要です。

自社の事業の状況を客観的に精査し、専門家の意見も参考にしながら適正な希望価格を決めますが、状況を見つめ直した結果を受けて、M&Aが実行されるまでのあいだに企業価値を高めることも可能です。

 

なお、多くの場合、経営者自身がいきなり身を引くことはなく、M&A成立後にPMI(Post Merger Integration)と呼ばれる統合作業が待っています。引継ぎや経営にどのような期間と役割で携わるのか、イメージを持っておきましょう。

成長戦略・業界再編からもM&Aが増加している

必要に迫られて事業承継を検討する過程で、自社の経営状態を見つめ直すことになります。

縮小傾向にある国内市場の中でも、さらなる成長へ向けて効率化や販路拡大を狙った積極的な経営戦略ができることがわかって、成長のためのポジティブなM&Aが行われることも増えています。

現在のビジネス環境は分野を問わず、早いスピードで変化しています。その対応策としてM&Aによる業界再編が行われる例も増えています。

顕著なのは小売業で、地場のスーパーマーケットが大手の傘下に入ることは、もはや珍しいことではありません。医療業界や学校法人なども例外ではなく、どの業界でもM&Aは行われています。

従業員や取引先だけでなく、地域住民の利便性を確保し、責任を果たすためにも、M&Aは重要な戦略となっています。

マッチングサイトなら買い手が見つかりやすい?

M&Aの買い手を見つけるには、企業間の直接交渉もありますが、多くは仲介業者やマッチングサイトを利用したものです。仲介業者はアドバイザーなどがマッチングを行うため、担当者の能力や思惑によって、買い手が見つかる可能性が制限される懸念があります。

一方、マッチングサイトに譲渡企業としての情報を登録しておけば、M&Aを検討している多くの買い手の目につきやすく、仲介業者のバイアスがかかっていない当事者視点で、企業の価値が見いだされる可能性もあります。M&Aの買い手候補とスピーディーにめぐり合える割合も高まります。

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