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事業承継は銀行に相談するべき?元銀行員がメリット・デメリットを解説!

経営者私も年だから、事業承継M&Aを考えていて、
いつも相談している銀行に相談しようと思っているんだ。

編集部事業承継M&Aに限らず経営のことは、税理士やメインバンクに相談しようと思いますよね。
しかし銀行に事業承継M&Aの相談をすることは
メリットもデメリットもあることを知っていますか?

経営者銀行に相談することはメリットが大きいように思うけどデメリットもあるんだね。
是非銀行に事業承継M&Aの相談をするメリット・デメリットについて教えてよ。

編集部分かりました。
これから銀行に事業承継M&Aの相談をするメリット・デメリットについて説明します。
とくに中小企業では、後継者不足などが原因で近年、事業の売却を検討している経営者は増えてきています。

しかし、親族や従業員以外の第三者への事業承継M&Aを行いたいと思っても専門家の力なしに事業承継M&Aを実行することは、ほぼ不可能です。
事業承継M&Aに興味のある経営者は、顧問税理士や銀行を相談相手に思い浮かべられることが多いと思います。
特にメイン銀行は、経営状態はもちろん個人の相続や資産運用の相談をしているケースもあり、経営者にとって非常に身近な存在です。

しかし、結論からお話すると事業承継M&Aを考えるオーナー経営者であるあなたにとって、事業承継M&Aの相談を銀行にすることをおすすめしません。

そこで今回は、

  • 事業承継を銀行に相談する3つのメリット
  • 事業承継を銀行に相談する3つのデメリット
  • 事業承継M&Aの売り手側は銀行に相談するのはおすすめできない。

について説明をします。

メリット・デメリットを踏まえたうえで、事業承継M&Aの売り手側は銀行に相談するのはおすすめできない理由について説明します。
この記事を読むことで「事業承継M&Aの相談を銀行にするとはどういうことなのか」について理解することができます。

事業承継を銀行に相談するメリット

事業承継を銀行に相談する主なメリットは、3つです。

 銀行に事業承継M&Aの相談をするメリットは3つ!

  • 着手手数料がかからない銀行もある
  • 専門部隊が対応してくれる
  • 様々な悩みを共有していることが多いので相談しやすい

 それぞれのメリットについてしっかり確認していきましょう。

着手手数料がかからない銀行もある

企業を売却する場合も買収する場合も、手数料は切っても切り離せないものになります。
話が具体的になればなるほど当然手数料の話も出てきます。
事業承継M&A仲介業者の中には、相談料を取る会社もあります。
もちろん相談の段階で弁護士や税理士を入れる場合もあるので、しょうがない部分もあります。

しかし銀行の場合、本部があらかじめ報酬を支払っている弁護士や税理士を抱えているため相談の段階では、手数料がかからないことが多いです。

また実際に案件が走っても着手手数料を取らない銀行も多いです。
着手段階で手数料がかからないことは銀行に事業承継M&Aの相談をする大きなメリットです。

専門部隊が対応してくれる

こちらはメガバンクの場合が多いのですが、メガバンクの場合、事業承継M&Aに精通した部隊があることが多いです。
事業承継M&Aで得ることのできる手数料は銀行にとって非常に大きな収益源になるので、事業承継M&Aの実行部隊は、優秀な担当者を揃えた精鋭部隊であることが一般的です。

またメガバンクには過去に実施した事業承継M&Aの膨大な情報が蓄積されているので経験面から見たメリットも大きいです。

特にメイン行の場合、会社のことはもちろん個人の悩みまで共有していることが多いので相談しやすい

銀行の主要業務は当たり前ですが、お金を貸すことです。
企業はお金を借りる際に、決算書の提出はもちろんですが、経営状況に関するあらゆることを銀行に共有してないといけません。

このように会社のあらゆる情報を銀行と共有することになるので銀行と非常に親密になるケースが多いです。
親密な関係になると、会社に関する悩みはもちろんですが、経営者個人の相続や資産運用の相談をすることも多くなります。
相続や資産運用といった話だけでなく家族の悩みについても銀行に相談する経営者は多いので、銀行は良い相談相手になるのです。

このような関係を銀行と構築している場合、事業承継M&Aの相談なども気軽に相談することができるのはメリットです。

経営者
銀行に事業承継M&Aの相談をするメリットはたくさんあるのがわかったよ。

編集部確かに個人の悩みまで共有してくれるのは、銀行ならではのメリットですね。
経営者の中には、税理士にも個人の相談はしない人が多いので。

経営者確かにそうだね。
やっぱり銀行に事業承継M&Aの相談をした方がいいんじゃないかな?

編集部これから銀行に事業承継M&Aの相談をするデメリットについて説明するので、
その説明を聞いてから判断するようにしましょうか?

経営者そうだね。世の中メリットだけじゃないもんね。
デメリットも是非教えてよ。

事業承継を銀行に相談するデメリット

事業承継を銀行に相談する主なデメリットは、5つです。

事業承継M&Aの相談を銀行にするデメリットは5つ!

  • マッチング先は銀行の顧客から選ばれる
  • 銀行に相談しても提携している事業承継M&A仲介会社を紹介される
  • 仲介会社は銀行系列会社を紹介される
  • 紹介会社の手数料が高い場合がある
  • 利益相反の問題がある

それぞれのデメリットについてしっかり確認していきましょう。 

マッチング先は銀行の顧客から選ばれる

事業承継M&Aのマッチング先は、銀行の顧客から選ばれることになります。
メガバンクなどは取引先は多いですが、地方銀行や信用金庫の場合、そもそもの取引先が少ないです。

また銀行の支店や法人営業部は、M&Aを専門に扱っているわけではありません。
必ずしも事業承継M&Aのニーズをしっかり把握しているわけではないのです。
支店や法人営業部の規模によっては、M&Aを年間に1件も取り扱わない所はたくさんあります。

このような環境の支店や法人営業部からマッチング先が選ばれることはデメリットになります。

銀行は取引先が多いのでメリットが一見多そうに見えるが…

地方銀行や信用金庫の場合、そもそもの取引先が少ない支店や法人営業部にとってM&Aは、非日常業務。
M&Aに詳しい担当者はいない可能性がある。

銀行に相談しても提携している事業承継M&A仲介会社を紹介される

銀行は、M&Aの専門部隊を持っていますが、本部の専門部隊が動く案件は基本的には大きな案件です。
中小企業のM&Aのほとんどは、銀行が提携している事業承継M&A仲介会社に紹介されることになります。

しかも、事業承継M&A仲介会社に紹介した後は、銀行が案件に絡むことはほとんどありません。
これではあまり銀行に相談する意味はないといえます。

仲介会社は銀行系列会社を紹介される

銀行には様々な関連会社があります。
子会社に証券会社を持っていることも多く、売主や経営会社で保有している資産の売却をする際に証券会社を入れる必要がある場合、まず間違いなく子会社の証券会社を紹介されることになります。
証券会社も事業承継M&Aに力を入れてきているため、銀行の子会社の証券会社を紹介されるケースは増えています。
証券会社以外にも不動産の価値を測定する場合も銀行は関連会社を持っているので関連会社を紹介します。
このように銀行以外の別会社を入れる必要がある場合は、銀行の関連会社を紹介されることになりますので選択肢が狭まってしまう可能性があります。

紹介会社の手数料が高い場合がある

銀行に紹介された関連会社の費用が高い場合があります。
相談料や着手金がかからなくても、関連会社に払う手数料が高ければ結果的に総額の費用は高くなってしまいます。

また事業承継M&Aがうまくいった場合、銀行に成功報酬を支払うことも一般的ですので、入口の手数料が安いことに惑わされるのではなく、トータルの費用を確認するようにしましょう。

経営者
銀行で相談すると手数料が高くなる可能性があるんだね。
編集部
あくまで一例ですが、実際にこのような事例は結構あるみたいです。

経営者手数料が高くなるのは困るな。
事前に銀行はこういうこと教えてくれないから助かるよ。

利益相反の問題がある

事業承継M&Aの買い手側は、銀行の顧客のケースが多いため、融資を行うことも多いです。
融資を買い手の会社に行う場合、回収のリスクを下げるために売却価格が低くする可能性があります。
売り手側は、できるだけ高い金額で売却したいと思っているのに、銀行は融資の回収リスクを下げるために買収金額を抑えようとするのです。

このような行為を利益相反取引といいます。

利益相反取引とは?
銀行が事業承継M&Aの買い手と売り手、双方とアドバイザリー契約を結んだ場合

利益相反取引は、法律で禁止されているので、あからさまに売却金額を下げることはできませんが、法律に引っかからない範囲で売却金額を引き下げることは十分考えられます。
利益相反取引になりやすいことが銀行に事業承継M&Aを相談する最大のデメリットです。 

事業承継M&Aの売り手側は銀行に相談するのはおすすめできない

事業承継M&Aの売り手側が銀行に相談することのメリット・デメリットについて解説してきました。
銀行に事業承継M&Aの相談をするメリットは確かにあります。

しかし、銀行の関連会社を紹介されることや、利益相反取引になりやすいことは看過できるデメリットではありません。
総合的に考えると、事業承継M&Aの売り手側の場合、銀行に相談することは決しておすすめすることはできません。

経営者利益相反の問題や手数料の問題などがあるから
売り手側が事業承継M&Aの相談を銀行にするのはあまり良くないね。

編集部あくまで一例ですが、このようなデメリットは事業承継M&Aを検討するオーナー様にとって大きなデメリットになってしまう可能性があります。
当社としては事業承継M&Aの売り手側のオーナー様の場合は特に銀行に相談するのはおすすめしていません。

経営者
今回は、銀行に事業承継M&Aの相談をする際のメリット・デメリットについて教えてくれて助かったよ。

編集部そのようにおっしゃって頂けるとありがたいです。
また些細な悩みでも結構ですのでなんでも相談してください。

事業承継M&Aの売り手側におすすめなのはスピードM&A

銀行が事業承継M&Aの相談におすすめできないとすると、どこに相談すれば良いのか疑問に思う方も多いでしょう。

事業承継M&Aの売り手側におすすめなのは、スピードM&Aです。
スピードM&Aは、国内最大級の事業承継M&Aマッチングサイトを運営しているM&A会社です。
多くの会社が登録をしているのでマッチング相手を見つけるにも最適ですし、ご自身のみで事業承継M&Aを進めていくのに不安がある方には、あなたに最適なM&A仲介会社を紹介するサービスも提供しています。

事業承継M&Aの相談は無料で受け付けているため、まずは相談から事業承継の準備を始めてみてはいかがでしょうか。

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