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非上場会社の自社株評価の評価方法とは?M&A時の企業価値評価との違い

相続時の自社株評価とM&A時の企業価値評価について解説します

オーナー経営者様のみなさまに向けて、相続時の自社の評価方法を簡単な計算事例をもとに解説していきます。

M&Aの企業価値評価とは計算式が大きく異なっておりますので、M&A時との違いについても焦点を当てて考えていきましょう。

 

 

相続時の自社株評価について

 

株式の時価評価手法は世の中に数多くありますが、相続時の自社株評価方法は同族株主等と、それ以外の株主によって評価手法が異なります。評価手法は下記の3種類です。

 

  1. 配当還元方式
  2. 純資産価額方式
  3. 類似業種比準価額方式

 

評価手法決定の流れ


評価手法は株主の議決権割合によって下記の図1のように決定します。

同族株主とは同族の議決権が30%以上のグループのことです。

同族株主がいない場合は持株比率が15%以上のグループが該当します。

同族株主以外のみに特例的評価方法である配当還元方式が認められています。

配当還元方式は、一番計算が簡単な手法であるため、同族株主以外のみが使うことができるのです。

 

 

配当還元方式とは

 

配当還元方式とは直近2年間の平均配当金額をもとに計算する方式です。

具体的には下記の計算式となります。

(その株式に係る年配当金額※ ÷ 10%)× (その株式の1株あたりの資本金等の額 ÷ 50円)
※ 年配当金額 = (直近2年間の配当金額合計 × 1/2 ) × 1株当たりの資本金等の額を50円として計算した発行済株式数

 

配当還元方式の計算事例


■計算前提
資本金等の額:1億円
発行済株式数:1万株
配当金:毎年100万円

■計算例
((100万円 × 1億円 ÷ 1万株 ÷50円)÷ 10% )× (1億円 ÷ 1万株 ÷ 50円) = 1,000万円

簡単にいうと、直近2年間でもらえた平均配当金額を10倍した金額となります。

 

純資産価額方式とは


純資産価額方式とは、相続税の基準に従い貸借対照表を時価評価した後の純資産価額をもとに計算する方式です。

持株会社や土地保有会社などの特例会社等は、企業価値評価において、PLよりもBSが重要ですので、必ず純資産価額方式を使わなければなりません。

具体的には下記の計算式となります。

(総資産の相続税評価額 ー 負債 ー(資産の含み益× 37%))÷ 発行済株式数

 

純資産額方式の計算事例


■計算前提
簿価総資産:1億円、時価総資産:2億円
負債:5,000万円
発行済株式数:1万株

■計算例
(2億円 ー 5,000万円 ー (2億円ー1億円)× 37%)÷ 1万株 = 11,300円

 

類似業種比準価額方式とは


類似業種比準価額方式とは、上場会社の株価をもとにして計算する方式です。

具体的には下記の計算式となります。

計算式だけだと理解するのが難しいので、図2をご参照ください。

類似会社の株価 × ((評価会社の配当金÷類似会社の配当金) + (評価会社の利益 ÷ 類似会社の利益) +( 評価会社の純資産 ÷ 類似会社の純資産))÷ 3 × 調整率※ × (1株あたりの資本金等の額 ÷ 50円)

※調整率:大会社0.7、中会社0.6、小会社0.5

 

 

 

オーナー経営者計算式が複雑で一見すると難しそうですね。
一人でやるのは難しそうです。

編集部はい、法律に基づいた計算式のためややこしく思われるかもしれません。
実際に相続される場合は、信頼できる税理士さんに依頼されるのが一般的です。

 

 

M&A時の企業価値評価について


相続税とは異なり、M&A時の企業価値評価は法律で定められた手法はありません。

自分の会社に合った手法を採用することができます。

 

M&A時に使われる企業価値評価手法


M&A時に使われる企業価値評価手法は、数多くありますがよく使われるのは主に下記の3種類です。

それぞれ詳細を解説していきます。

 

  1. DCF法
  2. マルチプル法
  3. 年買法

 

DCF法とは


DCF法とは、Discounted Cash Flow法の略称で、将来獲得できる期待キャッシュフローを割り引いて現在価値に換算する方法です。

上場企業がM&Aを行う場合などによく使われる方法です。

事業計画書を作成し、事業計画書から将来獲得できるキャッシュフローを算出、リスクを加味した適切な割引率を用いて計算されます。

見積計算が多く含まれているため、事業計画書の数字や割引率によって大きく企業価値が変動してしまうことに留意が必要です。

 

マルチプル法とは


マルチプル法とは、類似した上場企業の評価倍率をもとにして対象会社の企業価値を算定する方法です。

相続時の類似業種比準価額方式とは異なり、決まった計算式や指標はありません。

M&Aの実務では、EBITDA倍率を使用することが多いです。

例えば、類似した上場企業がEBITDA倍率5倍で取引されている場合、自社のEBITDA×5倍で企業価値を算定します。

 

年買法とは


年買法とは、「純資産+営業利益×●年分」で計算する評価手法です。

M&Aの現場ではよく使用されており、純資産+営業利益×2~5年分として計算される事例が多くなっています。

例えば、自社の純資産が1億円、営業利益が年2,000万円であるケースを考えてみましょう。

この時、年買法による企業価値は、「1億円+2,000万円×2~5年」で1.4億円~2億円と算定することができます。

2年~5年の部分は、ビジネスモデルや社歴、成長性、財務内容により決定されます。

例えば、社歴が浅ければ2年に近い年数になり、将来成長が見込まれる事業分野であれば5年に近い年数となります。

M&A時によく使われるDCF法、マルチプル法、年買法の比較は以下のとおりです。

 

評価手法

計算の

易しさ

使用頻度 留意点
DCF法 ×

見積りで大きく

企業価値が変動

マルチプル法

類似企業の

財務分析が必要

年買法

純資産+営業利益●年に

ロジックが立てづらい

 

オーナー経営者相続税と違って、複数の方法があるのですね。
M&Aの買い手によっても使う方法は異なるのでしょうか。

編集部はい、M&Aの買い手によっても企業価値評価の方法は様々です。
実際にオーナー経営者様がM&Aを考えられる場合、どのくらいが相場なのかは把握しておくと良いと思います。

 

 

評価手法によって大きく企業価値は異なる


相続税の自社株評価とM&A時の企業価値評価は、下記の2点で大きく異なっています。

 

  1. 相続税は評価手法が決まっているが、M&Aは決まりがない
  2. 相続税は決まった金額になるが、M&Aは買い手により変化する
  3. 相続税はのれん代は評価されないが、M&Aはのれん代も加味される

 

そのため、企業価値評価としては、相続税の自社株評価 < M&A時の企業価値評価 となる場合がほとんどです。

 

 

より高く自社を評価されたい場合には、M&Aも選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。

 

オーナー経営者よく分かりました。
まずはM&Aではどのように自社が評価されているかを把握してから実際に売却するか考えたいと思っています。
そのような進め方でも可能ですか?

編集部はい、もちろん可能です。
全てのお客様が最初からM&Aを積極的に考えているわけではありません。
可能性の一つとしてM&Aが考えられる場合には、ぜひお話を伺いたく思います。

 

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